映画上映前のマナーCMについて。
TOHOシネマ系列で映画上映前に流れるマナーCMでは効果が疑 わしいから、ドラマ仕立てにして、おしゃべりや座席を蹴ると“ 被害者”が出てくるというアピールをしたらどうか? というエントリー。
結論から言ってしまうと、 ドラマも現状のCMも効果は変わらないだろう。
TOHOのニコチャン大王っぽいキャラクターがイスを蹴ったり、 おしゃべりしたり、携帯を点けたりというマナー違反をして「 ノー!ノイズ! ノー!キッキーン!」というあれは、 正にドラマを圧縮記号化したものだ。
ニコチャン大王が蹴られてたたらを踏もうが、 子供が暗い面持ちで沈んでいようが、 記号としての意味は同じだし、 現状の告知を見ても尚蹴るし喋る人にとって、 告知の手法が変わろうと通じないものは通じない。
当該エントリーで指摘している「イスを蹴るのは「蹴る」 という漢字が読めていないハズの小学生が多いから伝わらない。」 という指摘だが、そもそも、「蹴る」 はマンガでも出てくる率は高そうだし、 読めない子供はマンガも読めないくらいの子供、 ということになる。「蹴る」 が読めないほどの子供なら隣に保護者がいるハズ。
それでも蹴られたのなら「ノー!キッキーン!」は「蹴る」 が読める保護者の大人にも伝わっていないということだ。
小学生だけが来場して後ろでイスを蹴ってきたら「蹴るな!」 とドヤしつければイイこと。何もいちいち東宝の劇場に「 あのマナー広告では小学生に伝わらない!」というのはまわりくどすぎるし、 上映中蹴られっぱなしなのもいただけない。
私の経験上だと、実際イスを蹴ったり携帯を見るのは小学生以上、 中高生~大学生くらいの似非Bボーイなギャングスタ気取りとか、 キチガイじみた奴が多い。 ドラマで悲しそうな子供を見せて変わるくらいなら、 世の中は善意で溢れかえっているハズだ。
メジャー邦画を見に行くと、高確率でマナー違反に出くわすが、 そもそもメジャー邦画はめったに見ない。 新宿のシネコンは土日避けている。 行ったとしても座る場所は前寄り、 ブロックが別れていれば外側を選んでいる。 これでかなり被害は防げていると思う。
前寄りなら観客の多くは死角になる後ろにいるということになるの で携帯を点灯させても見えない。うるさい奴というのは、 えてして劇場の真ん中あたりを選ぶから外側なら遠い。
むしろ、 前寄りはスクリーンがより大きく見えて迫力があるからオススメす ら出来る。
もっと「そもそも」遡れば。
自分以外の人間が自分の思った通りに行動するハズが無いので、 期待はしていない。 人間がいれば大なり小なりうっとおしいものだし、 それが赤の他人なら尚更。人に何かを訴えて変えようと思うより、 自分で避けた方が早い。
1800円払って、 そんなうざったい経験しか出来ないと言う人もいると思うが、 割引制度を活用すれば安くて1000円から、 高くても1500円で見られる。
発券後に座席は変えられないとアナウンスされるが、 私は結構移動する。だって、 臭い奴とか脇腹を肘でつついてくる奴にイチイチつっかかってたら 映画が楽しめないし、そういう客が隣に来るのは予測できない。
上映前に臭い奴が隣に来たとか、 空いているのにピッチリ横の席とる奴がいるのが解ってれば、 係の人を呼んで事情を説明して、移動する。 上映が始まっていれば勝手に移る。
全く盲で座席を選ばせておいて「移動するな」 という方が不条理だ。 劇場だって上映中にトラブルが発生するくらいなら、 事前に避けてもらった方が「発券後の移動不可」 の意味不明なルールを守り通すよりイイだろう。
私の場合。
隣のおしゃべりが煩ければ「黙ってください」 と言うし、それも普通のトーンでずーっと喋っている奴とか、 よっぽどの時のみ。
携帯を見ている奴がいたら。 座席が空いていれば自分が席を移動する。 空いていなくて隣なら手で光が視界に入らないよう遮る( 隣だと画面自体を覆う形になるが)。 遠くでコッソリ見てるなら大して気にならないし、 丁度視覚に入って、 よっぽどうっとおしければチラシを丸めて投げつける。
マナー違反の注意喚起をしたところで、する奴はする。 する奴は何を言っても絶対にするし、 何をどう工夫してもする。だから、 自分で解決するか避けるかしかない。
つまりは、マナー広告とはマナーの存在を知っている人にリマインドする意味しか無い。
雑感。
この話もそうなんだけど、 世の中はあまりにシステムに依存し過ぎな気がする。 マナー違反をする人がいるからと、 自分でどうにかする以外の手立てから先に考えるというのは、 まわりくどい。なんでその場で注意しないのか理解できない。
例えば、車の飲酒運転やスピードオーバーは法律違反だが、 する奴はする。法的に裁かれるのは違反者だが、 轢かれて痛いのはコッチだ。 なので車には常に注意をするべきだし、私はそうしている。
同様に、 車が全然いない閑散とした交差点の信号を守っても意味は無い。 信号は目安でしかない。ケース・バイ・ケース/臨機応変/ 主体的に対応をしなければバカを見るのはコッチだ。
結局、自分を守るのは自分でしかない。人に任せればラクだけど自分の思い通りには絶対にならない。