映画的素養についての話

古澤健監督作『青夏 きみに恋した30日』は高校生の一夏の恋愛模様を描いた作品だ。 40代のおっさんは間違いなくマーケティングのメインターゲットの外側に追い出されているのだが、それでも楽しく観れるのはひとえに監督の映画的な素養であろう。 自然に溢れ…

ロックTシャツとズーランダーとアホ

「音楽を知らなくたって着ていいじゃん、ロックT」少し前の話。メタリカのアルバム「キル・エム・オール」(全員ぶっ殺す!)ジャケットをプリントしたTシャツ着用のイケメンモデルに、そんな見出しが躍るファッション誌へ、様々な声が挙がった。おおむね「…

ガンでした

以前「益体の無い話」として痩せた話を書いたが、何のことはない。ガンだった。 発生した場所は大腸のS字結腸という、尻の穴手前最後のカーブあたり。そこにコブシ大の腫瘍が出来ていて、あと少しで通り道を塞いで腸閉塞を起こしかけていた。これが食欲を無…

小野寺系は今日も意味が無い 〜『沈黙 -サイレンス-』篇〜

http://realsound.jp/movie/2017/01/post-3876_2.html マーティン・スコセッシ監督の『沈黙 -サイレンス-』。 私自身はキリスト教についての知識は通り一遍(かどうかも怪しい)程度しか無いが、少なくともこの映画が「神の沈黙」をテーマにしていることは理…

小野寺系は今日も意味が無い 〜『カンフー・ヨガ』篇〜

http://realsound.jp/movie/2017/12/post-143909.html 長年の危険な撮影における蓄積した負傷や肉体の酷使によって、ジャッキーは満身創痍の状態にあるという。慢性的な身体の痛み、加齢。限界を悟ったジャッキーは、ロバート・デ・ニーロのような演技派への…

小野寺系は今日も意味が無い 〜『バーフバリ 王の凱旋』篇〜

http://realsound.jp/movie/2018/01/post-145508.html 音楽や舞踊に始まるインドの芸能文化には9つの感情表現があり、映画でもそれらの表現を文法的に利用し、様々なスパイスをブレンドするかのように鮮烈かつ複雑な、いわゆる「マサラムービー」をかたちづ…

残念な人々

おそらく私はこのコメント主よりも多くスターウォーズを観ているが、スターウォーズ世界の宇宙船内が無重力だった描写は寡聞にして記憶にない。カイロ・レンとルークの対決場面、幻影だと知ったレンにルークはこう言う「See You Round,Kid!」(じゃ、また。…

「小野寺系の『最後のジェダイ』評:ディズニー帝国の『スター・ウォーズ』に新たな希望は生まれるか?」はいかに駄文か。

この世の中にとって全く価値の無いもの。あるとすれば、その筆頭に挙げられるのが小野寺系の映画評だろう。『セブン』がハッピーエンドだと評した文はその好例だ。あてずっぽう。あてこすり。無意味。で、無価値。 その小野寺がスター・ウォーズ(以下SW)の…

『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』を罵る人々

私自身の話になってしまうが。とはいえ、ことさらこの場所では私自身の話以外書いたことは無い。と、改めて記しておこう。 まず。今回の『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』私のファースト・インプレッションは「面白かった」である。 どのレベルで「面白か…

益体の無い話

痩せた。 世の多くの女性や、腹の出た中年男性あたりは羨ましいところなのかもしれないが、きっかけは惨めなものだ。 風邪をひいて内臓を悪くして食欲が落ち、あまり食べない生活を続けていたら、あまり食べなくても腹がいっぱいになる体質に変わった。加え…

悪いことしましョ!

職場が新宿で、事務所への往復にビックロとティファニーの代理店が入ったビルの隙間を抜ける。その場所で、最近になって、ちょくちょく気味の悪い情景を見かける。 土地勘の無い人に少しだけ説明すると、くだんの道は、一応車道でもあるんだけど、ほぼ歩道と…

『HiGH & LOW THE MOVIE』をめぐる言説について。

評論家の仕事は総じて楽だ。リスクも少なく立場は常に有利だ。 作家と作品を批評するだけだし、辛口の批評ならばそれは我々にも読者にも愉快なものだ。だが評論家は知るべきだ。“平凡だ”と書く評論よりも、平凡な作品の方が意味深い事を。だが、我々もリスク…

語りえぬものについては、沈黙しなければならない

ぼんやりと思いついたこと。 『クリーピー 偽りの隣人』がワケ解らない! っという感想を見かけた。 確かに、解りやすい作りでは無いように思える。 動機が無い連続殺人鬼がいて、いわゆる“普通”の社会通念とは違った倫理観を持ちながら、それが“違っている”…

映画見ていない自慢のナゾ

私はスター・ウォーズ好きだ。 とはいえ、コスプレ衣装の一つも持っていないし、ファンクラブ的なグループにも入っていない。一応、過去の映像作品(本編6本とアニメ作品など)はほぼ観賞済み。自慢の品は数年前に日本で行われたスターウォーズのイベントで…

「予告上映取り下げについて」のブクマコメが類型的なのでまとめて答える

・「ゾーニング」って言ってる人 日本における映画宣伝のための予告篇は、全てレイティングカテゴリ「G」になる。 http://www.eirin.jp/img/promo.pdf 当然『グリーン・インフェルノ』予告もキチンと映倫を通しているものならば、全年齢が見ても良いと映倫…

立川シネマシティ『グリーン・インフェルノ』予告上映取り下げについて

色々と話題を振りまいておりました『ガールズ&パンツァー劇場版』についていた『グリーンインフェルノ』の予告編ですが20:25の回から『ペルソナ3』の予告編に差し替えております。大変お騒がせ致しました。 — CinemaCity (@cinemacity_jp) 2015, 11月 21 『…

映画上映前のマナーCMについて。

blog.goo.ne.jp TOHOシネマ系列で映画上映前に流れるマナーCMでは効果が疑わしいから、ドラマ仕立てにして、おしゃべりや座席を蹴ると“被害者”が出てくるというアピールをしたらどうか? というエントリー。 結論から言ってしまうと、ドラマも現状のC…

【映画アプリWATCHA】で遊んでみた!

最近は月に1回、アリバイのように見た映画のことを書いているだけなのだが、アバウト10年以上は経っている「ゾンビ、カンフー、ロックンロール」の侍功夫です。 これだけ長いこと映画のことばっかり書いていると「試写見てね」とか、「こんなのどうですか…

『スターウォーズ フォースの覚醒』初日の憶測

・日本公開が12月18日18:30分なワケ これは時差の関係で、アメリカ西海岸(ハリウッド)の12月18日0:00が日本時間で12月18日17:00なので、アメリカ本国を差し置いて先に公開するワケに行くか! というディズニー・アメリカ本社の…

『キングスマン』使用楽曲について

ぼやかしてるけど、『キングスマン』見てから読むとイイと思うよ。 オープニング 『マネー・フォー・ナッシング』ダイア・ストレイツ MTV時代を皮肉った歌詞で、この曲のMVは四角を組み合わせたCGで、当時としては最新技術だった。80年代的軽薄さの象徴。 …

つれづれ2015 ~晩春~

●映画改悪がマジでブーム 『ホーンズ 容疑者と告白の角』『チャッピー』がゴアシーンカットでの日本公開。ここで、改悪された映画の中から、いくつか例を上げる。 リメイク版『キャリー』はもともとR15だったのをPG12に改悪して2013年11月8日に公…

映画ポスター、意味の変遷

前回エントリ「『バードマン』ポスターに見るデザインの意味」(http://samurai-kung-fu.hatenablog.com/entry/2015/03/07/204203)の続き。 かつて。 ネットが今ほど普及していなかった時代の映画ポスターはこんな感じ。 まず、目につくのはウソばっかりな…

『バードマン』ポスターに見るデザインの意味

『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』日本版のポスター図版が変更になった。アカデミー賞作品賞含め4部門での受賞を謳ったコピーが、以前のものより控えめに入っている。最初の「カラー版」の時点で主要9部門へのノミネートが記載されて…

ハッピー&ジョイ ~Joe Talk 3~

慣れない言葉への弱さと常套句について。 今の今になってもまだ「映画『セブン』はハッピーエンド」説(http://k-onodera.net/?p=194)について、「映っているものをどう解釈するのかは自由」「意義のある考え方」「こういう意見があっても良い」などなど。…

求めすぎてる? 僕。 ~Joe Talk 2~

ふたたび常套句について。 小学生の頃。友人らとバスに乗って駅前まで遊びに行った時の話。最後部の長椅子の端に普通のオバサンが座っていた。身なりや態度も別にとりたてて特別なワケでなく、最大公約数的な少し太めな「オバサン」。その横に我々がガヤガヤ…

本当は怖い江戸しぐさ

「傘かしげ」「こぶし腰うかせ」など、江戸の街で暮らす人々が互いを思いやるしぐさ「江戸しぐさ」が、道徳の授業に取り入れられるそうだ。しかし、非常に恣意的な取捨により、紹介されていない“しぐさ”も多い。それらも他のしぐさ同様に現在の社会生活へ取…

Joe Talk

世に蔓延る常套句について。 新作『スター・ウォーズ フォースの覚醒』の公開が迫り、ティーザー予告も公開され、制作についての裏話も少しづつメディアに報じられだした。中でも「クリエイティブ・コンサルタント」のジョージ・ルーカスのストーリー案がJ・…

アンハッピーエンド・オブ・ザ・ワールド

小西康晴2014年度映画観賞リストを見て思ったこと。 10歳くらいの頃。古本屋でぶっ倒れたことがある。気分や体調が悪かったワケでは無い。2メートルほどの高さいっぱいまで伸びた、ぎっしりと本の詰まった本棚の壁に挟まれた幅50センチほど、奥行き…

ほなどないせえゆうね/INU

フランスの風刺雑誌シャルリー・エブド社襲撃事件について思ったこと。 目につく意見は以下2つ。 ・シャルリー・エプド襲撃犯は殺人罪の罪を償わなければならない。 >犯人の主義主張と、犯した罪を切り離して考えなければいけない。つまり「イスラム教徒に…

信じ難いバカの話

麻生太郎副総理が「高齢者問題で、高齢者が悪いという人もいるが、子供を産まない方が悪い」という発言をし、問題になった。本人による弁明・謝罪会見に加え、幹事長だかも(わすれた)「麻生くんは「てにをは」をよく間違える」と弁護。確かに本人による謝…